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2025.04.20

随想「夢」

最近夢を覚えていることが多くなりました。夢は、過去のことを思い出しているとか、潜在意識の投影であるとか、未来を予見しているとか言われますが、人がなぜ夢を見るのか実際には良くわかっていないそうです。
 

 庭に桂の木があります。土が合ったのか良く育ち、梢は屋根を越え、枝を大きく広げています。夏には大きな緑色のハート型の葉を茂らせて緑蔭を作ってくれます。そんな姿も瑞々しく爽やかですが、葉をすべて落とした真冬の立ち姿も凛として美しく感じます。何やら、その木の本当の姿や性質が見えてくるようです。
 

 ある寒い朝、その桂にシジュウカラが一羽だけやって来ました。食べ物になる虫でも探しているのでしょうか、幹や枝を丹念に巡っています。しばらく眺めていたら、シジュウカラが桂と話をしているような、桂の話を聴いているような気がしてきました。折から、春の気配に草木が目覚めるという「雨水」のころのことです。
 

 人間は夢を見る生き物です。では鳥はどうでしょうか。木だって夢を見るのではないか。そう思ったら桂の夢の話を聞いてみたくなりました。
 
 鳥が樹の夢告げに来る雨水かな 悦哉

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