2024.11.11 白雲のうしろはるけき小春かな 飯田龍太 ~境川村小黒坂~ 季語の「小春」とは、「小春日和」と言われるように、晩秋から初冬の時期に春のように暖かく穏やかに晴れる日のこと。一昨日の土曜日はそんな日だった。 飯田龍太が生涯を過ごした境川村小黒坂から見晴かす南アルプスの風景。甲府盆地が広がり、真ん中に「諏訪口」(信濃につながる道)が空いて、左に甲斐駒ヶ岳と鳳凰三山と北岳、右に八ヶ岳。龍太はこの「白雲のうしろ」に何を見て、何を思ったのだろう。 俳句はたった十七音の文学であるが、遥か悠久の時空を感じさせてくれる。